関連テンプレ構成
テンプレート
# 移行性(Portability)
## 移行性の基本方針
システムを既存環境から新環境へ、または将来的に異なる環境へ円滑に移行するためのインフラ・ミドルウェア戦略を以下に示す。
### 移行計画方針
- **ダウンタイムの最小化**: 計画的なシステム停止時間を最小限に抑える移行方式を採用
- **データ整合性の確保**: 移行前後でデータの完全性と整合性を保証する手順を確立
- **切り戻し計画**: 予期せぬ問題発生時に、迅速かつ確実に旧環境へ切り戻せる体制と手順を整備
### 移行方式方針
- **段階的移行**: 大規模な移行では、リスクを低減するため段階的な移行方式を検討
- **自動化の推進**: 移行作業の自動化を推進し、人為的ミスを排除し、効率化を図る
- **環境差異の吸収**: 異なるインフラ環境間での差異を吸収できるよう、標準化されたミドルウェア構成やIaC(Infrastructure as Code)を活用
### 移行対象方針
- **データ移行の優先**: 業務データの移行を最優先とし、データ損失や破損のリスクを排除
- **設定情報の管理**: インフラ・ミドルウェアの設定情報を一元的に管理し、新環境への適用を容易にする
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## 移行性要件の実現方式
### D1. 移行時期 (Migration Period)
#### D1.1 移行のスケジュール (Migration Schedule)
##### D1.1.1 システム移行期間
- **要件**: 移行作業計画から本稼働までの期間を2ヶ月以内とする
- **実現方式・仕様**:
- 移行計画フェーズ(1ヶ月): 移行対象の洗い出し、データ移行方式の決定、リハーサル計画策定
- 移行実行フェーズ(1ヶ月): 環境構築、データ移行、システムテスト、本稼働
- IaC(Infrastructure as Code)を活用し、新環境のインフラ構築期間を短縮
##### D1.1.2 システム停止可能日時
- **要件**: 本番システム停止は、週末の深夜帯(土曜日 0:00 - 日曜日 6:00)の最大6時間とする
- **実現方式・仕様**:
- データベースのオンライン移行(例: AWS DMS, Azure Data Migration Service)を検討し、ダウンタイムを最小化
- DNS切り替えによるトラフィック誘導で、サービス停止時間をユーザーから見えない形で吸収
- 移行作業は複数回のリハーサルを実施し、手順の確立と時間計測を行う
##### D1.1.3 並行稼働の有無
- **要件**: 移行期間中の旧システムと新システムの並行稼働は行わない
- **実現方式・仕様**:
- 新システムへの一括切り替え(Big Bang方式)を採用
- 移行前のデータ同期は最終切り替え直前まで実施し、データ差異を最小化
- 切り替え後は、旧システムは参照専用として一定期間保持し、切り戻しに備える
### D2. 移行方式 (Migration Method)
#### D2.1 システム展開方式 (System Deployment Method)
##### D2.1.1 拠点展開ステップ数
- **要件**: 複数拠点への展開は、段階的に実施し、各拠点での安定稼働を確認後に次拠点へ展開
- **実現方式・仕様**:
- 拠点A(小規模)で先行導入し、運用ノウハウを蓄積
- 拠点B(中規模)へ展開
- 拠点C(大規模)へ最終展開
- 各拠点へのインフラ展開は、IaCテンプレートを用いて標準化
##### D2.1.2 業務展開ステップ数
- **要件**: 新システムへの業務移行は、重要度の高い業務から段階的に実施する
- **実現方式・仕様**:
- フェーズ1: コア業務(例: 受注管理)を新システムへ移行
- フェーズ2: サブ業務(例: 顧客管理、在庫管理)を新システムへ移行
- フェーズ3: 周辺業務(例: レポート生成)を新システムへ移行
- 各フェーズで必要なインフラリソースの増強を計画的に実施
### D3. 移行対象(機器) (Migration Target (Equipment))
#### D3.1 移行設備 (Migration Equipment)
##### D3.1.1 設備・機器の移行内容
- **要件**: 旧環境の物理サーバー、ネットワーク機器は新システムでは利用せず、すべてクラウドインフラへ移行する
- **実現方式・仕様**:
- 旧環境の物理サーバーは、P2V(Physical to Virtual)ツールを利用せず、クラウド上に新規VMインスタンスを構築
- 旧環境のネットワーク設定は、クラウドのVPC/VNet構成に合わせた設計を新規に実施
- 旧環境のストレージデータは、ネットワーク経由でクラウドのオブジェクトストレージまたはブロックストレージへ移行
### D4. 移行対象(データ) (Migration Target (Data))
#### D4.1 移行データ量 (Migration Data Volume)
##### D4.1.1 移行データ量
- **要件**: データベースデータ総量 1TB、ファイルデータ総量 5TB
- **実現方式・仕様**:
- データベース移行は、マネージドDBサービスのデータ移行ツール(例: AWS DMS)を利用し、オンラインでのデータ転送を実施
- ファイルデータ移行は、専用の高速データ転送サービス(例: AWS Snowball, Azure Data Box)またはネットワーク経由でのrsync/robocopyなどを検討
- 移行データ量に応じたネットワーク帯域の確保と、移行期間の計画
##### D4.1.2 移行データ形式
- **要件**: データベースデータはリレーショナルデータベース形式、ファイルデータはオブジェクトストレージ互換形式
- **実現方式・仕様**:
- データベースは、旧システムのRDBMS(例: Oracle)から新システムのRDBMS(例: PostgreSQL on RDS)へスキーマ変換ツールを用いて移行
- ファイルデータは、旧システムのファイルサーバーからクラウドのオブジェクトストレージ(例: Amazon S3)へ直接移行。必要に応じてファイル名やメタデータの変換を実施
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## テスト計画(移行性関連)
### 移行リハーサル
- **実施時期**: 本番移行の1ヶ月前までに複数回実施
- **テスト項目**:
- 新環境のインフラ構築手順の検証
- データベース、ファイルデータの移行手順と所要時間の計測
- 切り替え手順(DNS変更、ロードバランサー設定変更など)の検証
- 切り戻し手順の検証
- **合格基準**: 移行手順が確立され、所要時間が要件(システム停止可能日時)内に収まること
### データ整合性検証
- **実施時期**: 移行リハーサル時、および本番移行後
- **テスト項目**:
- 移行前後のデータベースレコード数、テーブル構造、主要データの比較
- ファイルデータのハッシュ値比較、またはファイル数・サイズ比較
- **合格基準**: 移行前後でデータの不整合がないこと
### 性能検証(移行後)
- **実施時期**: 本番移行直後
- **テスト項目**:
- 移行後の新環境におけるシステム全体の応答時間、処理能力
- データベースのCPU使用率、I/O性能
- **合格基準**: 移行後のシステム性能が「性能・拡張性」要件を満たしていること
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## リスクと対策
| No | リスク | 影響 | 発生確率 | 対策 |
|----|--------|------|---------|------|
| 1 | データ移行失敗・破損 | 業務データ損失、システム復旧不能 | 中 | 複数回の移行リハーサル、データ整合性検証ツールの導入、バックアップ体制の強化 |
| 2 | 移行作業の遅延 | システム停止時間の超過、業務影響 | 中 | 詳細な移行計画とタイムライン策定、自動化ツールの活用、緊急時の人員増強 |
| 3 | 移行後の性能劣化 | サービス品質低下、ユーザー満足度低下 | 中 | 移行後の性能テスト実施、旧環境との性能比較、キャパシティプランニングの再評価 |
| 4 | 切り戻し失敗 | 長期的なシステム停止、業務継続困難 | 低 | 切り戻し手順の確立とリハーサル、旧環境の一定期間保持、データバックアップの確保 |
| 5 | 環境差異による不具合 | システム動作不良、予期せぬエラー発生 | 中 | 開発・テスト環境を本番環境に極力近づける、IaCによる環境構築の標準化 |
| 6 | 移行コストの超過 | 予算オーバー | 中 | 移行ツールの選定と費用対効果分析、クラウドリソースの最適化、専門家による見積もり |
--- プレビュー
移行性(Portability)
移行性の基本方針
システムを既存環境から新環境へ、または将来的に異なる環境へ円滑に移行するためのインフラ・ミドルウェア戦略を以下に示す。
移行計画方針
- ダウンタイムの最小化: 計画的なシステム停止時間を最小限に抑える移行方式を採用
- データ整合性の確保: 移行前後でデータの完全性と整合性を保証する手順を確立
- 切り戻し計画: 予期せぬ問題発生時に、迅速かつ確実に旧環境へ切り戻せる体制と手順を整備
移行方式方針
- 段階的移行: 大規模な移行では、リスクを低減するため段階的な移行方式を検討
- 自動化の推進: 移行作業の自動化を推進し、人為的ミスを排除し、効率化を図る
- 環境差異の吸収: 異なるインフラ環境間での差異を吸収できるよう、標準化されたミドルウェア構成やIaC(Infrastructure as Code)を活用
移行対象方針
- データ移行の優先: 業務データの移行を最優先とし、データ損失や破損のリスクを排除
- 設定情報の管理: インフラ・ミドルウェアの設定情報を一元的に管理し、新環境への適用を容易にする
移行性要件の実現方式
D1. 移行時期 (Migration Period)
D1.1 移行のスケジュール (Migration Schedule)
D1.1.1 システム移行期間
- 要件: 移行作業計画から本稼働までの期間を2ヶ月以内とする
- 実現方式・仕様:
- 移行計画フェーズ(1ヶ月): 移行対象の洗い出し、データ移行方式の決定、リハーサル計画策定
- 移行実行フェーズ(1ヶ月): 環境構築、データ移行、システムテスト、本稼働
- IaC(Infrastructure as Code)を活用し、新環境のインフラ構築期間を短縮
D1.1.2 システム停止可能日時
- 要件: 本番システム停止は、週末の深夜帯(土曜日 0:00 - 日曜日 6:00)の最大6時間とする
- 実現方式・仕様:
- データベースのオンライン移行(例: AWS DMS, Azure Data Migration Service)を検討し、ダウンタイムを最小化
- DNS切り替えによるトラフィック誘導で、サービス停止時間をユーザーから見えない形で吸収
- 移行作業は複数回のリハーサルを実施し、手順の確立と時間計測を行う
D1.1.3 並行稼働の有無
- 要件: 移行期間中の旧システムと新システムの並行稼働は行わない
- 実現方式・仕様:
- 新システムへの一括切り替え(Big Bang方式)を採用
- 移行前のデータ同期は最終切り替え直前まで実施し、データ差異を最小化
- 切り替え後は、旧システムは参照専用として一定期間保持し、切り戻しに備える
D2. 移行方式 (Migration Method)
D2.1 システム展開方式 (System Deployment Method)
D2.1.1 拠点展開ステップ数
- 要件: 複数拠点への展開は、段階的に実施し、各拠点での安定稼働を確認後に次拠点へ展開
- 実現方式・仕様:
- 拠点A(小規模)で先行導入し、運用ノウハウを蓄積
- 拠点B(中規模)へ展開
- 拠点C(大規模)へ最終展開
- 各拠点へのインフラ展開は、IaCテンプレートを用いて標準化
D2.1.2 業務展開ステップ数
- 要件: 新システムへの業務移行は、重要度の高い業務から段階的に実施する
- 実現方式・仕様:
- フェーズ1: コア業務(例: 受注管理)を新システムへ移行
- フェーズ2: サブ業務(例: 顧客管理、在庫管理)を新システムへ移行
- フェーズ3: 周辺業務(例: レポート生成)を新システムへ移行
- 各フェーズで必要なインフラリソースの増強を計画的に実施
D3. 移行対象(機器) (Migration Target (Equipment))
D3.1 移行設備 (Migration Equipment)
D3.1.1 設備・機器の移行内容
- 要件: 旧環境の物理サーバー、ネットワーク機器は新システムでは利用せず、すべてクラウドインフラへ移行する
- 実現方式・仕様:
- 旧環境の物理サーバーは、P2V(Physical to Virtual)ツールを利用せず、クラウド上に新規VMインスタンスを構築
- 旧環境のネットワーク設定は、クラウドのVPC/VNet構成に合わせた設計を新規に実施
- 旧環境のストレージデータは、ネットワーク経由でクラウドのオブジェクトストレージまたはブロックストレージへ移行
D4. 移行対象(データ) (Migration Target (Data))
D4.1 移行データ量 (Migration Data Volume)
D4.1.1 移行データ量
- 要件: データベースデータ総量 1TB、ファイルデータ総量 5TB
- 実現方式・仕様:
- データベース移行は、マネージドDBサービスのデータ移行ツール(例: AWS DMS)を利用し、オンラインでのデータ転送を実施
- ファイルデータ移行は、専用の高速データ転送サービス(例: AWS Snowball, Azure Data Box)またはネットワーク経由でのrsync/robocopyなどを検討
- 移行データ量に応じたネットワーク帯域の確保と、移行期間の計画
D4.1.2 移行データ形式
- 要件: データベースデータはリレーショナルデータベース形式、ファイルデータはオブジェクトストレージ互換形式
- 実現方式・仕様:
- データベースは、旧システムのRDBMS(例: Oracle)から新システムのRDBMS(例: PostgreSQL on RDS)へスキーマ変換ツールを用いて移行
- ファイルデータは、旧システムのファイルサーバーからクラウドのオブジェクトストレージ(例: Amazon S3)へ直接移行。必要に応じてファイル名やメタデータの変換を実施
テスト計画(移行性関連)
移行リハーサル
- 実施時期: 本番移行の1ヶ月前までに複数回実施
- テスト項目:
- 新環境のインフラ構築手順の検証
- データベース、ファイルデータの移行手順と所要時間の計測
- 切り替え手順(DNS変更、ロードバランサー設定変更など)の検証
- 切り戻し手順の検証
- 合格基準: 移行手順が確立され、所要時間が要件(システム停止可能日時)内に収まること
データ整合性検証
- 実施時期: 移行リハーサル時、および本番移行後
- テスト項目:
- 移行前後のデータベースレコード数、テーブル構造、主要データの比較
- ファイルデータのハッシュ値比較、またはファイル数・サイズ比較
- 合格基準: 移行前後でデータの不整合がないこと
性能検証(移行後)
- 実施時期: 本番移行直後
- テスト項目:
- 移行後の新環境におけるシステム全体の応答時間、処理能力
- データベースのCPU使用率、I/O性能
- 合格基準: 移行後のシステム性能が「性能・拡張性」要件を満たしていること
リスクと対策
| No | リスク | 影響 | 発生確率 | 対策 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | データ移行失敗・破損 | 業務データ損失、システム復旧不能 | 中 | 複数回の移行リハーサル、データ整合性検証ツールの導入、バックアップ体制の強化 |
| 2 | 移行作業の遅延 | システム停止時間の超過、業務影響 | 中 | 詳細な移行計画とタイムライン策定、自動化ツールの活用、緊急時の人員増強 |
| 3 | 移行後の性能劣化 | サービス品質低下、ユーザー満足度低下 | 中 | 移行後の性能テスト実施、旧環境との性能比較、キャパシティプランニングの再評価 |
| 4 | 切り戻し失敗 | 長期的なシステム停止、業務継続困難 | 低 | 切り戻し手順の確立とリハーサル、旧環境の一定期間保持、データバックアップの確保 |
| 5 | 環境差異による不具合 | システム動作不良、予期せぬエラー発生 | 中 | 開発・テスト環境を本番環境に極力近づける、IaCによる環境構築の標準化 |
| 6 | 移行コストの超過 | 予算オーバー | 中 | 移行ツールの選定と費用対効果分析、クラウドリソースの最適化、専門家による見積もり |